たいよう法律事務所では、非常時のトラブルシューターという通常の弁護士業務だけではなく、平時からの顧問弁護士として、トラブルを回避し、トラブルを最小化し、トラブル化した際にも、即座に対応できるサービスを提供するという単発ではなく普段からのかかりつけ医のような関わり方を基本にしています。
このスタンスの大きな基盤となっている、スティーブン・R.コヴィーさんの著作をご紹介していきたいと思います。



まず、今回は、世界的ベストセラーである「7つの習慣」をご紹介します。


本屋さんに行くと、よく置いてあり、あまりにアピールされすぎていて、かえって天邪鬼的な反発を覚えて読んでいないという方もいらっしゃると思います。また、一回読んで感銘を受けたけど、そのまま再読していないという方も多いでしょう。ぜひ、座右の書として繰り返し読んでいただきたい本です。
この本は、サブタイトル「人格主義の回復」にあらわれているように、個性主義の小手先のテクニックではなく、人格の陶冶による成功を助けるものであり、「成功」といっても、個人的な自立を達成する「私的成功」も大切にしますが、それは相互依存による「公的成功」の基盤として位置づけられるにすぎません。
本稿は、7つの習慣全体の概要です。
別の記事で、各習慣ごとに個別に概要を解説していますので、以下の目次を活用ください。
目次
7つの習慣(第5の習慣「まず理解に徹し、それから理解される」)

【弁護士が語る】平常時はもちろん法的トラブルの局面でも作用する「不変の原則」:『7つの習慣』に学ぶ解決の指針
情報化が進み、複雑さを増す現代社会において、私たちの生活はかつてないほどのストレスと困難に直面しています。法律問題も例外ではなく、単なる権利義務の争いを超えて、人間関係の破綻や深刻な感情の対立を伴うケースが後を絶ちません。
当事務所では、目先の法的解決(本書で出てくる「黄金の卵」)を追うだけでなく、依頼者の皆さまが真の幸福と持続可能な成功を手にできるよう、本書が提唱する「原則」の考え方を大切にしています。今回は、法律家としても深く共感するこの「不変の原則」をご紹介します。
1. インサイド・アウト:自分自身から始まる変革
多くの人は、問題の原因を「外(他人や環境)」に求め、自分は被害者であると考えがちです。しかし、本書は、問題が外にあると考えること自体が、実は最大の問題なのだと言います。
真の解決は、自らのパラダイム(物事の見方)や人格を内面から変えていく「インサイド・アウト(内から外へ)」のアプローチから始まります。小手先の交渉テクニック(個性主義)ではなく、誠実さや謙虚さといった「人格主義」を土台に据えることこそが、長期的な信頼関係と成功への近道となります。
2. 私的成功:自立を確立する3つの習慣
他者と健全な関係を築くためには、まず自分自身をコントロールする「自立」「自律」が不可欠です。
- 第1の習慣:主体的である 私たちは、外部からの刺激に対して反応を自分で選択する自由を持っています。状況や他人のせいにせず、自らの価値観に基づいて責任(Responsibility = Response-Ability 反応を選択する能力)を引き受けることが第一歩です。
- 第2の習慣:終わりを思い描くことから始める 人生の最後(葬儀)の場面を想像し、そこで何と語られたいかを考えます。これが私たちの「成功の定義」であり、すべての行動を測る尺度となります。
- 第3の習慣:最優先事項を優先する 緊急性ではなく「重要度」で物事を判断します。特に、緊急ではないが重要な「第Ⅱ領域」(人間関係づくり、準備、予防など)に時間を割くことが、効果的なセルフ・マネジメントの鍵だとされます。法律トラブルにおいても、事前の準備や予防が最大の効果を生みます。
3. 公的成功:相互依存を築く3つの習慣
自立の土台の上に、他者と協力してより大きな成果を出す「相互依存」の段階へ進みます。
- 第4の習慣:Win-Winを考える すべての人間関係において、お互いの利益になる解決策を探します。法律の世界は「勝ち負け(Win-Lose)」になりがちですが、長期的な関係や長期的な満足を築くには、双方が満足できる「第3の案」を模索することが不可欠です。
- 第5の習慣:まず理解に徹し、そして理解される 処方箋を出す前に、まずは正確な診断が必要です。相手を深く理解しようとする「共感による傾聴」を行い、心理的な空気を送り込むことで、信頼口座の残高を増やします。
- 第6の習慣:シナジーを創り出す お互いの違いを尊重し、個々の力を合わせたとき、1+1が3にも100にもなる大きな成果が生まれます。これは創造的な協力の原則であり、法廷闘争では決して得られない次元の解決をもたらします。この第6の習慣に特化した本が「第3の案」です。
4. 再新再生:自分という道具を磨く
- 第7の習慣:刃を研ぐ 最後の習慣は、私たちの最大の資産である「自分自身」を維持・向上させることです。本書では、芝刈り機の例が出されますが、私たちは、とくに馬力で乗り切ることの可能な若い時期は、がむしゃら精神で、休養やメンテナンスの重要性を忘れがちですが、肉体、精神、知性、社会・情緒という4つの側面をバランスよく磨き続けることで、他の6つの習慣を実践する力が高まります。
法的な解決を超えた「真の解決」へ
裁判はあくまで解決の最終手段です。早い段階からWin-Winの精神を持ち、相手を理解する努力をすることで、法廷での泥沼の争いを避け、より創造的で有益な解決に至るケースを数多く見てきました。
「7つの習慣」は、読んで感心していい気分になるための単なる知識ではなく、現実の自分の人生で実践して活用するためのツールです。たいよう法律事務所は、これらの不変の原則を指針とし、皆様が直面する困難を乗り越え、より豊かな人生を歩むためのお手伝いをさせていただきます。









































